砂浜で行うスポーツといえば「ビーチバレー」がすぐに思い浮かぶという人が非常に多いと思います。しかし、ここ近年「ビーチサッカー」というものが流行の兆しを見せていることをご存知でしょうか。ブラジルが発祥といわれる注目のビーチサッカーについて、今回はご紹介したいと思います。
ビーチサッカーとは
「ビーチサッカー」とは、まさに読んで字のごとく「ビーチ(砂浜)で行うサッカー」のことをいいます。ビーチサッカーの発祥はブラジルといわれており、欧米を中心に普及しだしたのはここ10年程度という新興スポーツです。
砂浜で行うスポーツの先駆けともいえる「ビーチバレー」は、有名なバレーボールの選手がビーチバレーに転向することによって知名度を上げることに成功しました。同じようにビーチサッカーも、有名なプロサッカー選手がビーチサッカーに転向することによってその知名度は上がり普及に一役買っているということが特徴です。当然ながら一般的なサッカーとは違って、広々としたグラウンドでやるわけではありません。しかしその分、性別や年齢に関係なくどんな人でも楽しむことができるスポーツとなっているのです。
ビーチサッカーの特徴として、足元が砂浜であるためドリブルが難しく、ボールを砂浜につけない派手な空中技のテクニックが豊富で、感染していても盛り上がるという点があります。
ビーチサッカーのルール
一般的なサッカーは1チーム11人で試合を行いますが、ビーチサッカーは1チーム5人となっています。この中にはゴールキーパーも含まれますのでフィールドプレーヤーは4人ずつとなります。
また、試合時間は一般的なサッカーが前後半45分ずつの計90分となっているのに対して、ビーチサッカーは1ピリオド12分となっています。それを3ピリオドまで行われるというところが大きな違いとなっています。この時間内に決着がつかない場合は、PK戦が行われることとなりますが、その人数は3人と決められています。
ビーチサッカーは砂浜がグラウンドとなるのですが、コートの広さは、縦37メートル・横28メートルの長方形と定められているのです。これは一般的なサッカーのコートに比べると約1/7で結構狭めです。
また、ビーチサッカーでは選手交代は無制限となっています。そのため、いつ、何人、誰を交代させても自由となっているのです。試合中に反則をすると、イエローカードか悪質な場合にはレッドカードが与えられてしまうという点はサッカーと同じです。すべての反則において直接フリーキックが与えられます。サッカーと異なっているのが、そのキッカーはだれでもよいということはなく、反則を受けたものがボールを蹴るというところです。
さらに、退場させられた選手はその試合においてはもう出場することはできませんが、他の選手なら退場から2分後か得点を決められた後には補充することができるのです。今回のワールドカップの日本対コロンビア戦のように、選手が試合開始早々に退場となっても、ビーチサッカーなら補充をすることが可能ですので「1人少ない」という時間はほとんどないのです。
タッチラインからボールが出てしまった場合にはスローインでコートにボールを戻すということ以外にキックインをすることができるということも特徴的なルールの1つです。このように、サッカーやフットサルのルールをモチーフにしながらも、よりプレーしやすいように変えられているのがビーチサッカーの特徴的なルールにつながっているのです。
ビーチサッカーの歴史
ビーチサッカーはサッカー王国ともいわれるブラジルが発祥とされています。本格的にルールが制定され競技となったのは1992年からといわれています。ビーチサッカーは非常に新しい、いわば新興スポーツの1つなのです。
世界では、プロのサッカー選手が引退後にビーチサッカーに転向して一線級で活躍していることも多く、それが、今日のビーチサッカー人気にもつながっていまうs。ルール制定後は世界大会も開かれるようになるほどまでに成長しました。
1995年にブラジル・リオデジャネイロで開かれた第1回ビーチサッカー・ワールドカップでは、ヴェルディ川崎などで活躍されたラモス瑠偉が監督を務めた日本チームが参加し、結果は16チーム中4位という好成績をあげたことで話題となりました。それを機に日本でもビーチサッカーが普及することになり、日本の海岸でもビーチサッカーは親しまれるようになったのです。
国内で気軽に楽しめるビーチサッカースポット
ビーチサッカーは、いくらサッカーの1/7の広さでできるといってもやはり大きな砂浜がないと楽しむことができません。沖縄などはとても魅力的なビーチサッカースポットですし、湘南などでは大会も行われています。神戸の東播磨や新温泉町、なども人気を集めています。
ギラギラと照り付ける太陽の中で、熱さも吹き飛ぶくらい盛り上がれるのがビーチサッカーの醍醐味です。ボールがあればだれでも楽しめますし、近年ではスクールが開校されているところもあります。今年の夏は家族や友達と思い切りいい汗をかいてみてはいかがでしょうか。、