サーフィンを始めたての人にとって、サーフボートフィンの違いは分かりにくいものです。
そもそも重要性がわからないという人も多いのでは?!
「サーフボードのフィンにはどのような機能があり、どのようにカスタマイズすればよいのか?」
今回は、サーフボードをより楽しく、上達するために重要なフィンの機能についての解説とおすすめのフィンをご紹介していきます。
サーフボードのフィンとは
サーフボードについているフィンは、ボードが進む方向をフォローしてくれる言わば「舵」の役割をしています。
フィンがついているボードとついていないボードでは、自転車と一輪車のような差があると考えてみると分かりやすいかもしれません。
ハンドル(舵)の役割を担うフィンが正しく機能している方が、軽快に進めて曲がりやすい(ターンしやすい)です。一方でフィンが正しく機能していない、一輪車のような状態では、自分の体で舵をとらなければならず、バランスが命のサーフィンでは非常に困難と言えます。初心者がボード操作を習得するためにも、フィンは非常に重要な存在なのです。
また、サーフィンが上達してくると、波のコンディションや楽しみたいスタイルに合わせてフィンを選ぶという面白さがわかるようになります。初心者の頃は「サーフボードを買ったときに付いてきたフィンのまま」という人が大半ですが、サーフィンが上達してくると、フィンの枚数、素材や形状などによって乗り心地が異なることが実感できるようになり、いろいろなフィンを試す楽しみが生まれ、サーフィンの楽しみ方の幅が広がっていきます。
フィンの正しい選び方
フィン選びは、フィンの枚数、サイズや素材、形状、波質、ボードの仕様など、様々な選び方があります。そういった条件の優先順位も人それぞれです。だからこそフィン選びは面白いとも言えます。「自分のサーフスタイルを探求すること=フィン選び」と言っても過言ではありません。
ここでは、フィン選びの3つのポイントをご紹介します。
- フィンシステム
- フィンのセッティング枚数
- フィンのサイズ・形状・素材
ぜひ、ご自身のスタイルに合うフィン選びの参考にしてみてくださいね。
1.フィンシステム
一つ目のポイントは「フィンシステム」です。フィンの設置仕様のことです。
主にフィンには取り外しができないオンフィンや、フィンの取り外しが可能となるFCS・FCSⅡ・Futuresfinなどのフィンシステムがあります。現在の主流は、着脱可能なフィンシステムです。技術の向上によって、オンフィンのドライブ感を損なわない仕上がりを実現しながらも、1本のボードで異なる形状や素材のフィンをチェンジして色々と試せる手軽さが人気です。
参考モデル:【FCS2】REACTOR NEO GLASS THRUSTER TRI FIN
参考モデル:【FUTURES FIN】RTMHEX JORDY LARGE CAMO futures
2.フィンのセッティング枚数
2つ目のポイントは「フィンのセッティング枚数」です。
フィンの枚数が乗り心地にどのような影響を与えるですが、フィンの枚数によって以下のような違いがあります。
シングルフィン(中央に1枚)
初心者には難しいと思われがちなシングルフィンですが、レールワークや重心移動などサーフィンの原点をシンプルに学ぶにはおすすめで、綺麗なサーフィンが身につきます。直進時の心地良さに魅せられ虜になるサーファーも多く、スタイリッシュなサーファーに好まれるのも特徴です。
ツインフィン(左右に1枚ずつ計2枚)
センターフィンがないため、水抜けしやすくスピードが出しやすい特徴があります。サイドのフィンとレールワークで小波でも操作しやすく、半径の小さいターンが可能です。マニューバ(横移動)に向いています。
トライフィン(左右とその中央に計3枚)
現在、最も支持を集めています。直進、回転、安定性の3バランスに優れており、初心者の練習からターンを繰り返すパフォーマンスサーフィンまで、サーファーレベルを問わないのが特徴です。
クアッドフィン(左右に2枚ずつ計4枚)
ツインとトライの良い部分を合わせて考案されたのがクアッドフィンです。トライフィンよりも早く、ツインフィンよりもコントロール性に優れている特徴があります。小回りが利くので、小波でも楽しめます。
以上のように、フィンの枚数はボードの乗り心地に大きな影響を与えます。そのため自分の技術レベルやスタイルに合わせて、最適なフィンの枚数を導き出すことは、サーフィン上達のために重要な鍵でもあるのです。
3.フィンのサイズ・形状・素材
最後のポイントは、フィンのサイズ・形状、素材で、乗り心地を左右する重要な要素になります。いろいろ試してみるとサーフィンを楽しむ幅も広がります。
フィンのサイズ
フィンは、一般的に体重に合わせて、サイズを選びます。初心者の方にはテイクオフしやすい大きめのフィン、女性には操作が軽い1サイズ小さめのフィンを選ぶなどの工夫も取り入れてみると良いですよ。
フィンの形状・素材
フィンの形状は、「ベース」・「面積」・「角度」・「素材」によって選ぶことができます。
ベースや面積が広く角度が強いほどスピード感やドライブ性を得られます。逆に、ベースや面積が狭く角度が弱いフィンは、回転などの操作性に優れたタイプとなります。
また、グラスフレックスなどの柔らかい素材はコントロールしやすい特徴があり、カーボンやパフォーマンスグラスなどの硬い素材は、パワーのある波で高いパフォーマンスを出してくれる特徴があります。
初心者や女性の方は柔らかい素材を。硬い素材は中級者向きです。
おすすめのサーフボードフィン8選
フィンにも様々な種類があり、自分のスタイルに合わせてフィンを選ぶことが重要かをわかっていただいたかと思いますが、ここからはいくつかおすすめのフィンを紹介していきます。
なお、フィン選びと関係性が深い、サーフボードの種類についてはこちらの記事で詳しく解説しています。参考にしてください。
①FCS II MF NEO CARBON TRI FIN Mick Fanning
【フィンのセッティング枚数】
トライフィン
【参考価格】
13,200円
【商品の特徴】
世界中のサーファーから支持を集めるFCSブランド。このモデルは、Mick Fanningと共同開発されたフィンです。ネオカーボン素材でフィンの先端から生まれる「ホイップ効果」 によって、ターンを介してパワーとスピードが生まれます。パワーサーファー系におすすめです。
②AL MERRICK PC AIRCORE TRI-QUAD FINS
【フィンのセッティング枚数】
トライフィン
【価格】
15,682円~
【商品の特徴】
世界的に有名なシェイパー”ジェイソン・スティーブンソン”によって設計された人気モデル。 フローとドライブを重視したスムーズな乗り心地は幅広いサーファーから支持されています。特にターンなどの技を好むテクニック系のサーファーから高い支持を得ています。
③jw PC + AirCore TRI
【フィンのセッティング枚数】
トライフィン
【参考価格】
12,000円~
【商品の特徴】
jw PC + AirCore TRI(ジュリアン・ウィルソン パフォーマンスコア+エアーコア トライ)は、アップグレードを重ねている人気モデルで、スピードとエアーの飛び出し、より激しいアプローチ、そして大きなアークターンにおける余裕のあるコントロールにフォーカスしています。従来に比べて軽量化されており、初心者の方でも安心して使うことができます。
④Performer Neo Glass Tri
【フィンのセッティング枚数】
トライフィン
【参考価格】
9,350円~
【商品の特徴】
Performer Neo Glass Tri(パフォーマー ネオグラス トライ)は、スピード、フロー、レスポンスにおいてバランスに優れたデザインが特徴のフィンです。 軽量素材である「ファイバーグラス」を使用しているので、初心者や女性の方にもおすすめ。
⑤KA (Kolohe Andino) PC Tri
【フィンのセッティング枚数】
トライフィン
【参考価格】
17,600円~
【商品の特徴】
KA (Kolohe Andino) PC Tri(コロヘ アンディーノ シグネイチャ フィン)は、プロサーファーKolehhe氏の理想とする、ダイナミックなパフォーマンスを実現するためのフィンとして開発されました。 初心者から上級のためのハイ・パフォーマンス、スピーディーな抜けが良いフィンです。
FCS II KA
⑥MF (Mick Fanning) PC Tri
【フィンのセッティング枚数】
トライフィン
【参考価格】
17,600円~
【商品の特徴】
MF (Mick Fanning) PC Tri(ミックファニング パフォーマンスコア トライ)は、プロサーファーMick Fanning氏との共同開発で作られたフィンです。スイープ(※1)が強めに設計され、独自の製法が用いられたティップ(※2)を持つ形状は、パワーとフローを伴う大きなターンを好むサーファーに愛されています。ドライブ性とコントロール性に優れており、リーディングエッジにベヴェルフォイルを施すことにより、ハイスピード時においても素早い反応を示してくれます。
※1:角度のこと。スイープが強めのフィンは、粘りができ、伸びのあるターンが生まれます。角度がゆるいフィンは、水との抵抗が少なく回転性がよいです。
※2:先端、先っぽ
FCS II MF
⑦Performer PC Carbon Tri
【フィンのセッティング枚数】
トライフィン
【参考価格】
17,280円~
【商品の特徴】
Performer PC Carbon Tri(パフォーマー パフォーマンスコア カーボン トライ)は、ターンとターンの間で、フローの反応性とスピードのバランスを取れるよう作られていて機能性バツグン。幅広い種類のサーファー、コンディション、ボードに対応可能な万能フィンで、加速力、バランス性と反応性の高いオールラウンドに使えるフィンデザインも魅力です。
FCS II Performer Fin
⑧Modex フィン MN1
【フィンのセッティング枚数】
クアッド
【参考価格】
1,508円~
【商品の特徴】
Modexのフィンは、フィンシステムに合わせて様々なシリーズが用意されています。サーフィンのドライブ感を求めるのであれば「MN1」、トライフィンに近い感覚が欲しいのであれば「MN3」、ドライブ感もトライフィンの感覚も欲しいなという方は「MN2」を選ぶと良いでしょう。それぞれのシリーズでお値段は変わらず、1,500円前後です。
まとめ
今回の記事では、サーフボードフィンの選び方とおすすめのフィンをご紹介しました。
ぜひ色々なフィンを試して、自分のサーフスタイルにあった最適なフィンにカスタマイズしてみてくださいね。