海に遊びに行くなら、クラゲには十分注意しましょう。
クラゲは海中にたくさん生息しており、うっかり触れると毒針で刺されてしまいます。
とはいえ、クラゲは見えにくいので、刺されてしまうこともあるでしょう。
そんなとき、間違った対処をしてしまうと、取り返しのつかない事態にもなりかねません。
そこで今回は、クラゲに刺されたとき、絶対にやってはいけないことと正しい対処法について説明していきます。
クラゲに刺されたらどうなる?
クラゲの触手には、「刺胞(しほう)」と呼ばれる小さな袋が付いており、ここから毒針を発射します。
この毒針が皮ふに刺さると、様々な健康被害が起こります。
一口にクラゲと言っても、色んな種類があり、毒性の強さも様々です。
刺したのが毒性の弱いクラゲの場合、刺された部位が少し傷んだり、かゆくなったりする程度で済みます。
しかし、刺したのが毒性の強いクラゲの場合、皮ふが腫れたり、強い痛みが出るなどの局所症状が起こります。
局所症状で済めばまだいい方で、毒が血流に乗り、体内に回ってしまうと厄介です。
毒が体内に回った場合、主に以下のような全身症状が起こります。
- 頭痛
- 吐き気や嘔吐
- 呼吸困難
「カツオノエボシ」や「アンドンクラゲ」「ハブクラゲ」などのクラゲは特に毒性が強く、死亡例も出ています。
クラゲに刺されたときにやっていけないこと
クラゲに刺された際、絶対にやってはいけないことがいくつかあります。
これをしてしまうと、さらに毒針を発射されて、被害が拡大してしまいます。
ここではクラゲに刺されたときにやってはいけないことについて、説明していきましょう。
触手を素手で抜くこと
クラゲに刺された直後、患部に触手が刺さったまま、残っていることもよくあります。
この触手は、決して素手で引き抜いてはいけません。
なぜなら、触手を素手で触ると、その手をまた刺されてしまう危険があるからです。
患部をこすること
一見して、患部に触手がなくても、患部をこすってはいけません。
目に見えなくても、クラゲの刺胞が皮ふに付いているかもしれません。
クラゲの刺胞が皮ふに付いている状態で物理的な刺激を与えれば、そこからまた毒針を発射されてしまいます。
患部を真水で洗うこと
傷を負ったとき、患部を水で洗う人は多いでしょう。
しかしクラゲに刺された場合、患部を真水で洗ってはいけません。
なぜなら真水で洗うと、海水との浸透圧の差によって刺胞が刺激され、さらに毒針が発射されてしまうからです。
患部にお酢をかける
クラゲに刺されたら、患部にお酢をかけると良いという話を聞いたことがある人もいるでしょう。
確かに、沖縄に生息するハブクラゲに刺された場合、お酢をかけると刺胞の働きを弱められ、毒針を発射するのも防げます。
しかしお酢をかけるのは、クラゲの種類によっては逆効果になることもあります。
例えばカツオノエボシなどに刺された場合、お酢をかけると刺胞が刺激され、さらに毒針が発射されてしまうのです。
そのため、ハブクラゲが生息する沖縄以外でクラゲに刺された場合は、お酢をかけないようにしましょう。
クラゲに刺されたときの正しい対処法
ここまで、クラゲに刺されたときにやってはいけないことについて説明してきました。
では、クラゲに刺されたときは、どのように対処すればいいのでしょうか?
ここでは、クラゲに刺されたときの正しい対処法について説明していきます。
ピンセットなどでクラゲの触手を抜く
先ほども説明したとおり、クラゲに刺された後、触手が患部に刺さったままになっているケースはよくあります。
このとき、触手を抜くこと自体は間違っていません。
ただし触手を抜くときは、ピンセットなどを使って、素手で触れないように抜きましょう。
こうすれば、残った刺胞からさらに毒針で刺される心配はありません。
ピンセットがない場合は、タオルなどを使って、触手を抜くといいでしょう。
患部を海水で洗い流す
こちらも先ほど説明したとおり、クラゲに刺された患部を真水で洗うと、さらに毒針を発射されてしまう危険があります。
そのため、クラゲに刺された患部は、真水ではなく、海水で洗うようにしましょう。
海水なら浸透圧の差がないので、クラゲの刺胞を刺激する心配もありません。
まとめ
クラゲに刺されたとき、間違った対処をすると、さらに毒針で刺されてしまいます。
そうならないためにも、クラゲに刺されたときの正しい対処法について知っておきましょう。
クラゲに刺されたときの正しい対処法は、以下の2点です。
- ピンセットなどでクラゲの触手を抜く
- 海水で患部を洗い流す
これから海に行くという人は、クラゲに刺されてしまった場合に備えて、ぜひ覚えておきましょう。
また、クラゲに刺されにくい成分を配合した日焼け止めもあります。
サーファーが愛用する日焼け止めとしても有名で、クラゲが多い地域、時期の海に遊びに行く人はぜひ、おすすめです。、